笑顔をください 29

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 志央の中では気がせくばかりだ。
 そういえば、七海も子供の頃イジメられたっていってたな。イジメられた側の感情もイジメられたやつじゃないと本当のとこはわからないよなー。
 小学校の時、実は裏でこそこそ七海をイジメていたという、友達面して近づいたクラスメイト。
 友達面して近づいて……
 何か…、それって、この辺に徹えないか?
 志央は上着の胸のあたりを無意識に掴む。
 俺って実は、七海をイジメたガキや裏で糸引いてイジメやらせてる黒幕とご同類……?
「とにかく、もう少し様子を見るしかないな」
 大山が言うと、それぞれ探ってみるということで解散する。
「こんな事態だし、賭けはナシにしてやってもいいんだぜ? 潔く、携帯よこせよ」
 大山と西本が生徒会室を出て行くと、幸也が言い出した。
「それとこれとは別。お前こそ、自分がうまくいかないもんだからそんなこといってるんだろ? こっちはうまくいってんの。誰がやめるか」
 幸也の妥協案に、志央はついムキになって反論してしまった。
 うまくいってる。
 確かに。
 あっというまにお友達になり、週末は家に来ると言う。
 にしても、オトすってことは、キスすんのかー、あいつと? んで、証拠写真だとー!?
 だがしかし。


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