笑顔をください 39

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 今日大事な約束あって、なんて女の子に拝まれれば、七海はにこにこ笑って、いいよ、なんて放課後ひとりで掃除をしている。
 屋上でやられた連中が七海に何か仕掛けてくるのではと気になって七海を訪ねてみると、そのていたらくだ。
 それが志央は面白くない。
 そんな七海に毎日弁当を作らせているのは志央なのだが。
 フン、俺の言うことだけ聞いていればいいのに……心の中で身勝手な台詞をほざく。
 あいつは俺に惚れているんだからな、十中八九。
 男だけど。
 あんな憎めない笑顔見せるし。
 表裏ないヤツで。
 中身はかなりホットだし。
 何しろ、トカゲを踏むくらいなら、自分が転ぶってヤツだ。
 イジメられてるヤツをほっとけずに、相手を怪我させて退学だって?
 呆れるくらいドンクサい。
 そんなヤツ、いないぞ、ほんと。
 クックッと志央は七海を思い出して笑う。
 志央はまだその時は、自分の心の奥にある不可思議な感情には気づかないでいた。


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