笑顔をください 46

back  next  top  Novels


 そんなに感激されると何だけど、と志央は苦笑いする。
「七海こそ…」
 一気に決めちゃえ。
「カッコイイじゃん。イジメられてるやつ、わき目も振らず助けにいったしー」
 志央はにっこり笑う。
「………志央…さん…!!」
 さすがにもう限界という感じで、七海はソファの上でガバッと志央に覆い被さった。
 うわ、と思うまもなくキスが降ってくる。
 ちょ…まて、おい! 息をもつげぬ状態に、志央の頭が体がぐらつく。
 何こいつ、妙にキスがうまい…
 ようやく離されても体中から力が抜け、朦朧とした頭で、志央はぼんやり七海を見上げる。
「…志央…さん、好きです」
 あれ、七海、コンタクト入れてるんだ…
 七海の目は不可思議な色をして、志央を映している。
 キスなんて遊びでいくらでもしたことがあるのに、こいつのキスって何かいいかも……、なんて思ったのもつかの間、七海の手が志央のシャツの中に滑り込む。
「はっ…やめろ…!」
 一気に目が醒める。
「やめろってるだろっ!」
 声を上げた志央に、七海も一旦手を止める。
 が、ここまできちゃってる十七歳の男に今更やめるなんて無理な話だ。
「なんで? 好きなのに…」


back  next  top  Novels

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ