笑顔をください 47

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 荒い吐息で七海が呻き、再び唇を襲う。
 何言ってるんだ! このやろう! 違う!
 食いつくようなキスに息ができず、バシバシと志央は七海の肩や胸を叩くが、七海の体はびくともしない。
 どころか抗う志央のシャツを背中に回した手で後ろへ引きおろした。
 ボタンがいくつか弾け飛び、志央の腕はシャツの中で動けなくなる。
 力でねじ伏せてくる七海に恐怖を感じて、ひと時離れた唇の下から志央は必死で喚く。
「離…せ…!」
 七海の耳に入るわけがなく、志央の太腿の間に割り入った膝をぐいぐい押しつけながら、顕になった志央の首筋から胸へと唇を這わせる。
「……ッ!」
 胸の突起に七海の舌先が触れた途端、思いもよらぬ甘い痺れが走り、志央は身を震わせた。
 そのまま二人の体はもつれながらソファからずり落ちる。
 七海は志央の体にショックを与えないように腕で支える気遣いは見せるものの、上気し、艶めいた志央の表情にたまらずわずかに開いたその唇を塞いだ。
 妙に巧みなキスに翻弄されているうちに、七海の手は志央の下肢へと伸び、いつの間にか手際よくはずされていたファスナーの中に忍び込む。
「いや…っ…! 七海…ッ…」
 七海の指が間断なく与えてくる抗い難い甘美な刺激に流されそうで、志央はかぶりをふって身悶えする。
「志央さん…メチャ、色ッぺー…」
「あっ……あっ………!!」
 耳元の七海の声が脳に届いた途端、勝手に声が上ずって頭の中が真っ白になった。


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