笑顔をください 64

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 いつも、あの人の後ろには、長谷川幸也が背後霊みたいにいて、俺を睨んでた。
 俺の心を見透かすように、嘲ってたんだ。
 好きになってくれ、なんて望めやしないと思ってた。
 だけど、ちょっときつかったなー。
 俺のことなんとも思ってなくても、騙して、面白がってたなんて、それはなしにして欲しかったぜ。
 天使どころかとんだ悪魔だったのに、それでも俺はやっぱあの人に、魂を奪われちまったみたいだ。
 やっぱり嫌いになれない。
 とんだピエロだ、俺は。
 七海はぐっとアクセルを踏んだ。


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