笑顔をください 65

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  ACT 3
 
 夕方の生徒会室では、創立祭の準備のために各クラス委員を招集し、生徒会総動員して冊子やPOPを作ったり、WEBで広報する作業が行われていた。
 志央はここ数日機械的に体を動かしていた。
 もう何もかもがどうでもいい。
 頭は空虚で、考えるのを拒否していた。
 何かの拍子に心のどこかを突かれたら、その場にくずおれて二度と立ち上がれそうにない。
 幸也とも何もなかったように接している。
 幸也という友達を失いたくはなかった。
 美央が死んで、立ち上がれそうにもなかった志央を支えてくれてたのは幸也だ。
 だけど、七海への思いとは違うのだ。
 黙々と作業が続けられる中、幸也の携帯がその場に不似合いな可愛い着メロを奏でた。
「ああ、……そうか、わかった」
 創立祭の進行表をパソコンの画面で追っていた志央は、携帯を切った幸也に目を向けた。
「志央、新聞部の西本から、今度の選挙のことで話があるそうだ」
 冷静な言葉の裏に、かなり由々しい事態だと言っているのが幸也の厳しい視線で志央にもわかる。
「近藤が陵雲学園の制服を着た学生数人とM公園に向かったらしい」


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