笑顔をください 87

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 どんなにつれなくされても、突き放されても、あの笑顔が嘘だとは思えなくて、忘れられなくて。
「それにっ! 第一あの二人ってデキてんだよ? 表向きは優等生の顔してさ、生徒会室でいちゃついて!」
 キスしていた二人のシーンがいやでもよみがえる。
 同時に裏切られたとわかった時の胸の痛みも。
 けれども、それは裏切られたからというより、幸也へのジェラシーの方が勝っていた。
「大嫌いだ! あの二人」
 だけど、文句を言いながらも勝浩は毎日生徒会室に行く。
 七海も気づいていた。
 勝浩は長谷川に突っかかっていくくせに、長谷川のことをひどく気にして、いつも長谷川を見ていると。
 勝浩はおそらく長谷川さんが好きなのだ。
 だけど長谷川さんは志央さんを…。
 本気じゃなかったんだって、騙されたんだってわかってるのに、あの人を追ってしまう。
 せつない恋だな。
 絶対届かない。
 笑い話だ――――。
 でも志央さんのそばにいたい!
 離れたくない――――!


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