笑顔をください 89

back  next  top  Novels


 日誌を書き終え、担任に提出して職員室を出たところで、二年生に声をかけられた。
 勝浩のクラスの生徒だと名乗り、桜庭から志央への手紙を預かっているという。
「桜庭から?!」
 志央は引っ手繰るようにしてその手紙を広げた。
 

 

 

 その頃、生徒会室で私物をまとめていた幸也の携帯が、軽やかに鳴った。
 志央だと思って出ると、西本の声だ。
『桜庭から自殺をほのめかした電話がきました!』
「桜庭が自殺!?」
 そこにいた七海、勝浩、そして松永が一斉に幸也を振り返る。
「腹いせに学園内で自殺するってか? たった今? わかった! 手分けして探そう! え……志央がつかまらないだと?! 何だよ、それ!」
 怒鳴りつけて生徒会室を飛び出した幸也に、驚いた七海も続いた。
「え、出たって?」
 志央の教室をもう一度覗いたが、残っていた生徒に尋ねたが、とっくに出て行ったという。
 念のため職員室で志央の担任にも聞いてみるが、日誌は預かっているという。
 嫌な空気が漂った。
「どうしたんですか?! 城島さんに何か?」


back  next  top  Novels

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ