いつか逢えたら 11

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 二月の寒い日の夕方、塾に行く時に通りかかった公園で、怒鳴り声が聞こえた。
「こら! このガキども! 小さい動物をいじめんじゃねー」
 ベンチの周りでわいわい騒いでいた小学生四、五人がその声に立ち止まる。
 小学生の足の間から、野良猫が走り去るのが見えた。
「ったく、近頃の親や先生は何教えてんだか。お前らな、ゲームばっかしてっから、そーゆー基本的なことわからなくなっちまうんだぞ」
 諭すような口調で、小学生に説教しているのは、背は高いがまだ若い少年だった。
「基本的なことって、何だよ」
 生意気そうな小学生がくってかかる。
「ん、たとえば、こうゆう公園で何をして遊ぶか、とか」
「なーんで、それが基本的なことなんだよ」
「子供は遊ぶ、ってのが基本だからだ」
 わかるようなわからないような理論で、小学生の質問を煙に巻くと、少年は持っていたサッカーボールを取り出して、「やるか?」と聞く。
「だーって、こんな狭くて、こんなブタだとかクマだとかが埋まってるとこで、できねーじゃん」
 確かにその公園はブタやクマが形作られ、地面に埋まっているし、その他にも滑り台やブランコなどがあって、とてもサッカーなんかできる場所はない。
 すると、少年はチッチッチ、と指を振り、
「頭使えよ、頭。いいか、こうすんだよ」
 と言ったかと思うと、コートを脱いでかばんと一緒にベンチに放る。
 そしてボールを足元に落とし、ブタやクマの間をドリブルして走る。
 ブランコを潜り抜け、滑り台の下もドリブルしながら潜り抜ける。


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