いつか逢えたら 16

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 バレンタインデーは冬晴れ。
 前日から風が強くて、ひどく寒かった。
 朝、起きた時から寒気がして、喉が少し痛い。
 夕べ、無理して数学の問題集をやり終えたのがいけなかったのかも。
 微熱もありそうだとは思ったが、今日は休みたくない。
 くれる人がいたら申し訳ないが、チョコレートが目当てではない。
 欲しいのは、ただ一人の人からだから。
 …………それは叶いそうもないし。
 ただ、今日は必ず、幸也は学校に来るだろうから。
 風に飛ばされそうになるマフラーを巻きなおして、勝浩は学園の門をくぐろうとしたところで、女の子たち数人からチョコレート攻めを受ける。
「ありがとう」
 営業スマイルは志央のようで嫌だったが、気持ちだけは嬉しい。
 教室に着くと、既に机の上はチョコレートの山だ。
 俺って、こんなにもてたっけ?
 思うそばから、西本の話を思い出してげんなりする。
 うわー、ひょっとしてこれ、ヤロウからのチョコだったりして。
 中を見るのが怖いぞ。
 後ろを見ると、最後列の七海の机の上にも、今にも雪崩れてきそうなチョコレートのラッピング。


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