いつか逢えたら 3

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「堺さん、おはようございます」
「おはよう」
「あ、会長、おはようございま~す」
「おはよう」
 休み明けの月曜日だからこそ、しゃきっとしなくては、と背筋を正した勝浩が門に近づくと、彼に気づいた生徒たちが代わる代わる挨拶してくる。
 昨年六月に就任して以来、しっかりと陵雲学園高校生徒会長としての存在感を定着させている。
 学園祭、体育祭と、主な行事は勿論、夏のボランティア活動など意欲的にこなし、前会長である城島志央を凌ぐ勢いで学園内外での信望を着実に築きつつある。
 その影には副会長の一人藤原七海の力も大きい。
 昨年春に転校してきた身長190センチの、幸也曰く『タコ坊主』は、見かけとは違って人懐こい笑顔と優しさで生徒たちに頼られ、一見華奢に見える堺会長を支えている。
 四時間目の終了を告げるチャイムが鳴ると、勝浩は教室を出て弁当を手に生徒会室に向かった。
「会長」
 背後から声をかけてきたのは、振り返らなくてもわかる、新聞部の西本だ。
「生徒会室行く? 今日こそ、インタビューさせてよ」
 ここ数日そうやって勝浩を追いかけている理由は、バレンタインデーが間近だからだ。
 バレンタインデーに誰が一番チョコをもらったか、は、毎年新聞部がやっている『バレンタイン号外』で教員も含めて全校生徒、職員の目に晒される。
 全校から集めた情報からベスト二十位までを発表するのだ。


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