いつか逢えたら 5

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 気を取り直して、生徒会室の手前の柱を背に、勝浩は大柄な西本を見上げる。
「ここで?」
「充分だろ」
 きっと睨まれて、西本は頷く。
「OK、わかったわかった。まず、思い出に残る堺のバレンタインデーの体験談から」
「別にないよ。俺なんかチビで面白味もないから、昔からもてなかったし。母がいつもケーキを焼いてくれるくらいで」
「まーた、隠さなくてもいいのに。ま、いいか、堺会長のバレンタインデーはママの味、と。そだ、だったら、堺のママの写真、撮らせてもらえないかな? 堺のママならきっと絶世の美人だろ?」
「…断る」
「あ、何だ、それじゃ、ママって、堺に似ず、不細工なわけ?」
 それに対して勝浩はカチンとくる。
「母を侮辱するなら、もう何もしゃべらない」
「悪い、悪かった、訂正するから、ご機嫌直して、ね? 会長!」
 背を向けてとっとと去ろうとする勝浩に西本が慌てて追いすがる。
「俺なんかより、女の子に人気があるヤツならたくさんいるだろう」
「いやあ、女の子、だけじゃないんだな、これが」
 ニヤリと意味深なせりふを吐く西本を、勝浩は訝しげに見上げる。
「三分の二は男子だからね~」
「だから?」
「チョコくれるのは女の子だけとは限らないってこと」


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