月で逢おうよ 47

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 夜も深まると、さすがに肌寒い。
 少しは食べたのだが、ものを口に入れることも何だか億劫になり、勝浩はバーベキューのあとジャンケンゲームなどにもちょっと加わっただけで、楽しそうにやっている花火を離れたところに座って見ていた。
 美利はふいに元気がなくなった勝浩を心配して、さっきまで傍にいたが、花火に行っておいでよ、と勝浩に促されて、みんなの輪の中に戻った。
 ひかりの甲高い笑い声がどこにいても聞こえる。
 勝浩にはひどく耳障りだった。
 今更なのに、嫉妬している。
 浮かれてた。
 また幸也と一緒にいられることに。
 バカみたいだ。
「勝浩、ここにいたのか。なんだ、どした? 具合悪いのか?」
 隣にきて座ったのは、勝浩を具合悪くさせた本人だった。
「ちょっと、酔ったみたいで。俺、先に休んでいいですか?」
「ああ、大丈夫か?」
 まともに顔を見たら、言いたくないことを言ってしまいそうだ。無理やり笑顔を返しただけで、勝浩は自分の部屋に向かった。
 ドアを開けると、大きな山荘を自由に探検できるとあって、猫たちが大喜びで走り回っている。山道を散歩に連れて行ってもらい、ご飯をたらふく食べてご満悦の犬たちは、リビングで思い思いに寝そべっていた。
 勝浩を見るとユウが嬉しそうに尻尾を振って、あとに続く。自分の部屋に入り、勝浩が「よしよし」とユウの頭を少し撫でてやると、ユウは勝浩が持ってきてくれた自分のベッドに横たわる。それを見て少し微笑みながら勝浩はベッドに腰を下ろした。
 心が重い。
 何もここに現れなくてもいいのに。


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