月で逢おうよ 52

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 今度は勝浩を巻き込むつもりらしい。
「ちょっと手伝ったくらいで、口だけ男のお前に懐柔されるわけないだろ勝っちゃんが」
「フン、俺と勝浩は高校時代二年もの蜜月を過した仲だぞ、先輩を無下にするわけがないだろ、勝浩が」
「長谷川さんと検見崎さんって、何か妙に似てますよね、調子いいとことか」
 勝浩がはっきり口にすると、幸也が眉を顰める。
「こんなやつと一緒にするな、勝浩」
「それはこっちの台詞だ、何が蜜月だ。うーん、やっぱ、ここ、専用のドッグランにしよう。芝とか植えて」
「タケ、せこい手で勝浩のご機嫌取りしようって魂胆だな」
 勝浩をネタに言い争っている二人を放っておいて、当の勝浩はユウと駆け出した。
「でも、やっぱ、二人雰囲気似てるよな、ユウ。調子いいだけじゃなくてさ」
 だからどうということはない。それ以上詮索しようとは思わなかった。
 だがその答えを、勝浩は意外なところから知ることになった。
 昼を食べた後で、また一緒にくっついてきた幸也と勝浩がリビングのソファでコーヒーを飲んでいると、ひかりがテニスに誘いにきた。
「勝浩もやるか?」
「いえ、ちょっと疲れたんで遠慮します。俺にはお構いなく。長谷川さん、どうぞ行ってきてください」
 愛想笑いを浮かべ、勝浩は言葉通り遠慮した。
 やっぱ……だめだなぁ。
 二人の仲睦まじいところなんか見たくもない。
「じゃ、タケ、呼んできて。三人じゃできないじゃない」
 ひかりが幸也の腕を掴んで、駄々をこねる。
「しゃーねーな、わかったから、離せって」
 席を立って、幸也は検見崎を呼びに行った。
 するとリリーもやってきて二人は幸也の座っていたソファに座り、そばにあった雑誌を手に取った。


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