月で逢おうよ 73

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 耳元に届いた幸也のそんな切なげな言葉が勝浩から次第に力を奪う。
「大丈夫だから………勝浩……かつ……」
 軽口をたたいて勝浩をからかっているときの幸也はどこにもなく、口ではなだめすかしながら、容赦なく勝浩の体を開いていく。
「や……長谷川…さ…ん……!!」
「幸也だ幸也……………好きだ……勝浩………」
 幸也の唇が耳朶に触れそうに動く。
「……ずるい……………っ!」
 勝浩のそんな呟きに、幸也は一気に果てた。
 荒い息のまま、幸也はすぐに勝浩を抱きしめる。
 こんなにも離れ難く、愛しい存在だったのに。
 そんな想いに突き動かされ、幸也はぐったりした勝浩の顔を上げさせて唇を重ねる。
 二度ともう、お前を傷つけるようなまねはしないから。
 幸也は腕の中で意識を手放してしまった勝浩を見つめながら心に誓った。


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